論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.能力と財産のある人が儲けまくって、貧困者を出すのはアリ?

答.現代では、頑張ってる人こそ高報酬が主流だけど、格差を生むよね。
  社会全体の力を底上げするなら、儲かりすぎない仕組みも必要だよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

くんしはしゅうにきゅうし、とみにつがず
君子は周に急し、富に繼がず

自らを律する者は、足りない所に足らせ、足りてる所に増やさない。という意味。

整理整頓なら金は金持ちに回すものだが、生命維持なら血液は全体に巡らせるもの。

6-3(122)

子華(しか:人名)さんが、齊へ使いに行った。

 

冉子(ぜんし:人名)さんが、孔子さんに、

子華(しか)さんのお母さんの為に食べ物を請求した。

 

孔子

釜(量の単位?)としよう。

 

冉子(ぜんし)さんは、もっとほしいと要求した。

 

孔子

廋(量の単位?)としよう。

 

冉子(さいし)さんは、五秉(量の単位?)の粟とした。

 

孔子

赤(せき:子華の事)が齊へ使いに出るのが一番適していた。

彼は、肥えた馬に乗り、軽い毛皮を着ていたと、私は聞いているからだ。

君子は、社会全体の中で今必要な所に心を及ばせ、既に裕福な者は更に裕福にしない。

 

≪状況の推測≫
裕福な友を身内びいきする者へ、足りているなら足りていない所にまわすべきだと助言中。

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なんか純粋に残された母を大切に思う精神がエモい。報酬は労働内容だけでなく、相手の財産によるのね。
現代では、所得税も株も、儲けた者が更に儲かる仕組みになってるから、社会と君子は真逆のようだね!

白文

子華使於齊

冉子爲其母請粟

 

子曰

與之釜請益

 

與之廋冉子與之粟五秉

 

子曰

赤之適齊也

乗肥馬 衣輕裘 吾聞之也

 

君子周急不繼富

書き下し文

子華(しか:人名)齊において使う

冉子(ぜんし:人名)が爲すはその母に粟を請する

 

子曰く

與みゆくは釜

 

益すを請する

 

曰く

與みゆくは廋

 

冉子(さいし)與みゆくは五秉の粟

 

子曰く

赤(せき:子華の事)の齊ゆきが適するなり

肥馬に乗り 衣は輕裘 と吾れは聞きゆくなり

 

君子は周に急し、富に繼がず