論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.政治家はどんな動機で行動したらいい?

答.国民側と同じで、「自分は孤立した一個人なんだ!」でOKだよ!
  後手での対処は甘やかし。自育てができたなら他育てもできるよね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

とそうをしゆくひと
斗筲をしゆく人

ザルに水を入れるかのように気休めだけの政治をする人。という意味。

それで得られるのは名声か、それとも依存体質の国民か。その場しのぎは志を滅ぼす。

13-18(304)

〔子貢(しこう:人名〕

何ができたら、貴族といえるのだ?

 

孔子

習慣や世の中の当たり前を根拠にして何の疑いもなく行動する事は、しない事。

行動するからには、心を繊細かつ柔軟にして、自分自身を変化させる器量を持つ。

 

スペシャリストではなくジェネラリストである事。

スペシャリストは、誰かに扱われる事でしか活躍できず、しかも他者と衝突する。

ジェネラリストは、自分で自他を活用できて、しかも他者の邪魔をしない。

 

君主の方針の実現に、真剣に取り組める。

新しい事や、本来の自分らしくない事は、自分でやろうとするとむずがゆいものだが、
斜に構える事無く、気持ちが萎縮する事なく、全体の為に貢献する姿勢がある。

 

これらがあるなら、貴族といえるぞ。

 

〔子貢〕

敢えてきくのだけど、その次は?

 

孔子

血筋による宗族を大事に持ち上げて、世代や立場を超えてそれらとよく交流し尽くす。

後援がある郷黨を大事に持ち上げて、初心を忘れずに、それらのサポートをし尽くす。

 

〔子貢〕

敢えてきくのだけど、その次は?

 

孔子

発する言葉は必ず表裏が一致し、行いは必ずその通りの成果を出す。

糸に石をつり下げてつくった振り子があちこちブラブラ揺れているように、
外部の刺激でスコーンと言う事や行う事が変わるようであるなら、それは小人だろう。

 

質問は続けていいが、「その次は?」ときくのはもうよしてくれ。

貴族から遠ざかる事で、どんな話になる事を期待しているんだ?

 

〔子貢〕

後手後手で政治をする人は、何にたとえられる?

 

孔子

ああ、そういう話か。

ひしゃくで液状のものを、網状のかごに注いでいる人だ。

ほんの少しずつ、飢えた国民全員のかごにいきわたるように。

全部漏れてなくなるのに、何を与える計算なのだろうかね。

 

≪状況の推測≫
理想的な政治家と現状の政治家を比べる者へ、現状のはまったくもって無意味と助言中。

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なんか小人相手では後手に回って身を守るのも大事っていってたけど、統治側はそれをやったらNGなのね。
小人のご機嫌取りしたら小人が栄えるだけだからね。君子を育てるのが政治なら、君子の統治が必要なのね。

白文

子貢問曰

何如斯

可謂之士矣

 

子曰

行己有恥

使於四方

不辱君命

可謂士矣

 

敢問其次

 

宗族稱孝焉

郷黨稱弟焉

 

敢問其次

 

言必信

行必果

硜硜然小人也

抑亦可以爲次矣

 

今之從政者何如

 

子曰

斗筲之人

何足算也

書き下し文

子貢(しこう:人名)問いて曰く

何の如くの斯きが、士と謂いゆくが可や

 

子曰く

行、己に有るは恥

四方においての使

辱にあらず君の命

士と謂うが可や

 

曰く

敢えて問うはその次

 

曰く

宗族を稱し、孝の焉

郷黨を稱し、弟の焉

 

曰く

敢えて問うはその次

 

曰く

言は必ず信

行は必ず果

硜硜の然は小人なり

抑するは亦、可にもってする爲す次や

 

曰く

今をしゆくに從う政者は何の如く

 

子曰く

斗筲をしゆく人

何を足す算なり