論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.こんなご時世で子どもをほっといたら、みんな悪人になる?

答.自分軸がないのであれば、その人の行動は環境に左右されているよ。
  大きな流れに乗るしかないのに、流れがないなら暴れるしかないね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

そのぐ およぶがふかなり
その愚 およぶが不可なり

悪いものの真似をするのは、周囲の者がどうこうできるものではない。という意味。

他者の目の行き届いていない所で悪事を働くのは、人間の仕様。自分で自分を見て!

5-20(112)

孔子

甯武子(ねいぶし:人名)さんは、

国が秩序を重視している時は、「これが良い事だ」とされる事を率先して行い、

国が乱れて荒れている時は、「他の人もやってるから」と悪に身を染めた。

 

「これが良い事だ」の内容を変えて提供すれば、
率先して行うなう事の内容も、簡単にすり替わるだろう。

国の秩序がしっかりしていて、かつ「これが良い事だ」と提示さえすれば、
誰だってわざわざ悪に身を染める事はしない。

とにもかくにも、情報の提供によって、何かしら手が付けられる状態だといえる。

 

対して「他の人もやっているから」は、堕落した方に傾くものである。

周りに善行をしている人がいても、何かの理由を見つけては悪に堕ちるだろう。

こうなったら本人も周りも手が付けられない。堕ち続けるしかない状態だといえる。


≪状況の推測≫
国が荒れているから教育が必要だと考える者へ、なおの事まずは秩序と平和が最優先だと助言中。

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要するに、俗にいう性悪説の立場の話だね。引っ張ってくれる大きな流れがなければ、人は駄目になると。
とはいえ、引っ張られるだけだとそれはそれで都合よく流れるだけの存在になっちゃう。自分軸が一番大事!

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問.やる理由を三つも考えたんだから、信頼してくれるよね?

答.理由がいくつあっても、「決め事」は「決め事」で覆されるもの。
  「決め事」に従う者は、無意識的に主従関係を望んでいるんだよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

ふたたびかくがかイ
再び斯くが可矣

まっさらな状態に戻す事が可能。という意味。

状況はめまぐるしく変わるものだが、それでも変わらない物を動機の根源にしたい所。

5-19(111)

季文子(きぶんし:人名)は、

よく心で考えて、三つ理由を見つけてから、それを根拠に行動したそうだ。

 

孔子

それって、行動を始めた後でも、全く別の三つの理由を見つけちゃったら、

途中から全く別の行動をする事が可能だな。


≪状況の推測≫
「よく考えて行動するのが偉い」みたいな風潮に、「決めごとなど、いくらでも変わる」とすまし中。

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考える事自体は悪い事じゃないはずなんだ。今ある条件だけで考えた事を、未来永劫続けるのかって話だね。
ある程度方針が決まっていれば、条件が変わり次第、微調整できる。ブレにくい自分軸が一番って事だね!

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問.どんな行動をしたら、仁者と呼ばれるの?

答.「仁」は内なる動機の事だから、行動した結果で判断できないよ!
  しいていえば「パターンを決めず、状況に応じる」が「仁」だよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

いまだち えんにえるがじん

未だ知 焉に得るが仁

 

初めに常識があり、それを超えて行き着いた先で仁が得られる。という意味。

「普通はこうする」「そう既に決まっている」などは知であり、仁ではない。

5-18(110)

〔子張〕

子文さんは、三度国のトップで政を行ったけど、

いつも、就く時も喜ばなかったし、三回以上なれなくても不満がなかった。

それに、次の人への引継ぎもしっかりやっている。

どんな人といえる?

 

孔子

ずばり、心が状況に流されない人だね。

 

〔子張〕

ずばり、仁だよね?

 

孔子

まだマニュアルに従っている。

何かをやり続けて、やっと得られるものが仁だ。

 

〔??〕

大夫の身分の崔子(さいし:人名)さんが、齊(サイ)の君を殺した時、

陳文子(ちんぶんし:人名)さんは、

40匹もの馬を持っていたのに、国を出て行ったんだって。

でも、他の国にも、君を殺すような不届き者がいたから、またほかの国へ行き、

その国でも、君を殺すような不届き者がいたから、またほかの国へ行ったって。

どんな人といえる?

 

孔子

ずばり、不純な物を切り落としていきたい人だね。

 

〔子張〕

ずばり、仁だよね?

 

孔子

まだマニュアルに従っている。

何かをやり続けて、やっと得られるものが仁だ。

 

≪状況の推測≫
結果が仁であるかどうかを判断する基準になると考えている者へ、中身の問題だと助言中。

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これの途中、誰が喋ったんだろうね? 不明だけど、話の流れから察して、既存通り子張さんとしておこう。
凄い詳しいたとえ話を出してくるけど、要点は「何をしたか」ではなく、「どうしてしたか」なんだよね!

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問.凄いものを身につければ、凄い人になれる?

答.使うべき所に使うべきものを置くのが、凄さや賢さの原点だよ!
  物の価値にあやかるのは恥が増えるだけだから、やめた方が良いよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

なんのごとくがそのちなり
何の如くがその知なり

凄いものを凄いとしているのに、活用せずに保持する様が奇妙である。という意味。

その価値を知っていながら、自分に価値を付加する為に利用するのは、横暴だよ!

5-17(109)

孔子

臧文仲(ぞうぶんちゅう)は、

自分の住んでいる部屋に、

占い用の亀の甲羅を置いている。

そして、柱には天子の廟の模様が刻んである。

 

それらの凄さを知っている事は認めるが、

飾るためにある知識とは、一体何なのだろうか。

 

≪状況の推測≫
使えもしないものをコレクションする身の程知らずなミーハーに対し、深読み中。

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適材適所の徹底こそ知恵ってもんだけど、レプリカ保持してコレクションする事で自尊心がアガるんだよね。
でも凄いものを身につけても凄くなれる気がするだけで凄くなれるわけではないのよね。騙されないように!

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問.長期間一緒にいた人をひいきにするのは、普通な事だよね?

答.確かにそういう人は多いけど、そうじゃない人もちゃんといるよ!
  国のトップリーダーとかは、ひいきしない人になってほしいよね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

ぜんとくむひと
善と與む人

特定の誰かと同盟関係になるより、善である事を最優先にする人格。という意味。

唯一無二の相棒やペアにはなれないが、誰とでもフラットに対応できるタイプである。

5-16(108)

孔子

晏平仲(あんぺいちゅう:人名)の人格は、

善とガッチリ結合している。

 

だから、誰かとどれだけ長く付き合おうと、

その人と慣れ過ぎて、癒着関係になる事はないし、

相手への尊重をし続けていく事ができる。

 

晏平仲(あんぺいちゅう)らしさの深い所に最優先で繋がっているのが、

特定の人物ではなく、善という指標とするべき概念だから。

 

≪状況の推測≫
馴れてくれないのは心を閉ざされているからだと感じる者へ、そういう人は善と繋がっていると助言中。

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「馴れ馴れしいほど仲が良い証拠」みたいな風潮あるよね。「許し合える関係が愛し合ってる関係」とかね。
そういう人から見ると、善で行動する人は距離取っているようで寂しいかもね。でも、善い人だよきっと!

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問.富や権力を手に入れても、君子は君子でいられるの?

答.地位や役職に関係なく、自分軸で動ける君子はいつでも君子だよ!
  要するに、ラクな方に溺れていかなければ君子でいられるんだよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

そのおこない、おのれなるきょう

その行い、己なる恭

自分以外の事であっても自分事で行動し、そしてやさしく親身である。という意味。

形式ばった優しさや配慮ではなく、自分の動機で行動するには、強靭さが必要になる。

5-15(107)

孔子

昔、子産(しさん:人名)という君子がいたが、

彼は君子として4つの達成ポイントに突き当たった人物だった。

 

自分以外に対しても自分自身と同じに、心の底からやさしく大切に扱う行動をした。

くだらなく感じるような小さな出来事でも、目上を尊重するかのように行事をした。

富を得ると金でなんでも解決しがちだが、一般人と同じように心身込めて世話をした。

権力を得ると傲慢になりがちだが、一般人と同じようにルールを守って使役した。

 

≪状況の推測≫
過去の偉人の功績を振り返り中。

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現代での一般家庭でも、給料日は贅沢しちゃうし、親子関係や先輩後輩関係でさえ権力行使は日常だよね。
言うは簡単だけど、やるとなるととても難しいもの。過去の政治家がそれを実践できていたなんて、凄い!

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問.本を暗記してないのに、「文」ってあだ名をもらえる? by頭でっかちの物知り博士

答.「文」は全てに精通しているって事だから、読書に限らない事だよ!
  むしろ、誰かが提供した話からしか情報を得ないなんて、狭くない?

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

がくにはじあらずげをとう
學に恥あらず下を問う

初歩的過ぎてくだらないような問題に興味を持つ自分を恥じない。という意味。

大事なのは、何から学ぶかではなく、自分の純粋な好奇心に素直になれるかどうか。

5-14(106)

〔子貢〕

孔文子(こうぶんし)さんは、

なんで名前に「文」の字が当てられるようになったんだろう。

 

孔子

フットワークが軽くて思い立ったらすぐ行動でき、

物怖じせず馴れ馴れしいがまでに様々なものと触れ合う。

 

学び、つまり向上心による実体験で新しい概念に触れる時、
一見つまらなそうな問いを真剣に考える事は恥ずかしくて敬遠されるものだが、
彼は自分の心を入れ替えず、恥ずかしがらずに些細な事にも詳しくなる。

 

そういった信条を持っている彼だから、
名前に「文」の字が当てられるようになったんだろう。

 

≪状況の推測≫
読書からかけ離れたアクティブな人が「文」とあだ名をつけられている疑問に、当然だと助言中。

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本を読むのって、他者が「これが正しいよ」と押し付けてきた情報を、鵜呑みにしちゃう行為なんだよね。
自分で自分のわからない事を見境なく探していく方が、ずっと多岐にわたった視野を持てるって事なんだね!

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