論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.過去の良い風習を復活させたいので助言を求めたら、嫌味を言われる事に…。 by地方の支配者

答.今、現状打破しようとしている者を、とがめる事はできないよ!
  責任の押し付けやストレス解消の当てつけをせず、協力しよう!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

すでにゆくは、きゅうにあらず
既に往くは、咎にあらず

もう解決策を探す者になっているのだから、とがめる事はできない。という意味。

弱みを見せると「今だ!」といわんばかりに攻撃してくる者がいる。負けないで!

3-21(61) 

哀公(あいこう)が、土地の神の事を問う。

 

宰我(さいが)〕

夏の国の君主は、松をもちいていた。長寿の象徴だからだ。

次の殷の国の人は、ヒノキをもちいていた。加工に適しているからだ。

今の時代の周の人は、栗の木をもちいている。

実際に木を植えたのは夏と殷だけだけど、

周の人は民を戦に巻き込み、イガグリみたいにトゲトゲしているから栗なのだ。

 

後に、宰我(さいが)の回答を聞いた孔子 

孔子

質問に答えたからといって、スッキリ納得させられるわけではない。

言いたい事を言い尽くしたからといって、目上をいさめる事ができるわけではない。

哀公(あいこう)は自ら解決策を探そうとした結果、宰我(さいが)に問いている。

既に気付いて行動している者を、とがめる事はできない。

 

≪状況の推測≫
現状打破しようとする者に協力せず、遠回しに責めるような事を言う者へ、嘆き中。

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いるいる。批判が生き甲斐で、協力する気なんてサラサラなく、他者の頑張りを「当たり前の事」とする人!
悪い点の指摘は多面的に見る時に役に立つけど、「文句言うなら君が解決すれば?」っていいたくなるよね!

白文

哀公問社於宰我

 

宰我對曰

夏后氏以松

殷人以栢

周人以栗

曰使民戰栗

 

子聞之曰

成事不説

遂事不諫

既往不咎

書き下し文

哀公が宰我において社を問う

 

宰我対して曰く

夏后氏、松をもってする

殷人、栢(ハク)をもってする

周人、栗(リツ)をもってする

曰く、民の使えきが戰栗(センリツ)

 

子、聞きゆき曰く

事を成すは、説(セツ)にあらず

事を遂げるは、諫(カン)にあらず

既に往くは、咎(キュウ)にあらず