論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.人道的な裁判が良いのはわかるけど、忙しいんだから、そんなの実現不可能じゃない?

答.忙しくなるほど仕事が一人に任せられるのなら、無理だね!
  一個人の精神が持続可能でないなら、そこが歪みの発生源になるよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

しはふか
士は不可

役人貴族には人道めいた事を得られない。という意味。

荷が重いと不自由になる。不自由な人は他者に辛く当たる。道を得てから仕える事。

8-7(193)

曾子

貴族の役人の立場では実現できない事がある。

狭い範囲で一心不乱に突き進む事だ。

役人はそうであるべきだが、今までの人生でそれをした事がないというのであれば、
難解な人に対するに深い理解や、多種多様な人への広い理解は、できない。

 

役人は任務が重いので、そうしなければノルマが達成できなくなる。

そして、国民への理解がないまま効率を高めて、道理からは遠い事をするはめになる。

道理から遠ければ問題が次から次へと出てきて、その対処に更に忙しくもなるだろう。

道理から離れているのだから、その忙しさが休まる事は無い。

「忙しいから道理探しや自分探しは後回しで良い」というなら、ゆとりは来ないぞ。

 

君子が仁で行う場合は、自分自身に起因する事を任務とする。

これも、役人の仕事と同じく、重くて大変な事である。

そして、死ぬ事やその後に残される事まで考慮するので、
結局は「早く始めていればよかった」と思うほどゴールが遠いように感じるだろうよ。

後回しにして良いほどラクな事ではないぞ。

 

≪状況の推測≫
与えられた任務で自分軸が立てられないでいる者へ、君子になってもそれっぽい辛さはあるよと助言中。

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「忙しいから」とか「ノルマがあるから」とか言い訳に使われがちだけど、大変なのは君子になるのも一緒。
同じ大変さでも、未来に続くのは役人ではなく君子の方。大変さ以外に君子にならない理由がありそうだね。

白文

曾子

士不可 以不弘毅

任重而道遠

 

仁以爲己任 不亦重乎

死而後已 不亦遠乎也

書き下し文

曾子曰く

士は不可 もってするは弘にあらずの毅

任は重く、そして道は遠い

 

仁がもってするは己の任を為す 亦ならず重よ

死、そして後のみ 亦ならず遠よなり