論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.状況にあわせた行動をしないとダメ?

答.大勢で同じ雰囲気を作る時は、何か目的があってそうしているはず。
  無意識的に流されずに、目的にそった気持ちになるのは大事だよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

じゅんじゅんのごとくなり
恂恂の如くなり

出身地では、気配りをして周りに合わせる。という意味。

時と場をわきまえた行動をするのは大事。

10-1(238)

実家の集団の人間といる時の孔子さんは、
心配りをして周囲に合わせるようにしていたようだ。

まるで喋る事ができない人に似ていた。

 

そんな孔子さんだが、
宗廟や朝廷などにいる時は、全く支障なく言葉を発する。

もちろん、他者が不自然にならないように、威圧的な自己主張は控えている。

 

朝廷での話し方は以下である。

位の低い官吏と関わる時は、気を使わせないよう、流ちょうなように話した。

位の高い官吏と関わる時は、気を悪くさせないよう、かしこまるように話した。

 

君主がいる時は、簡潔かつ手短に素早くし、他人事ではなく親身にした。

 

君主に指名されて、接待役を任された場合は、
どっと魅力が溢れだし、足取りは元気で軽くなる。

 

接待中に、お客様と面と向かって挨拶をする時は、
左右の手と衣服の前後が、しわになったり乱れたりしないように動く。

小走りで進む時は、
どしどしと身体が揺れる事なく、服だけが上品にたなびくので、翼のようである。

 

お客様が帰った後は、必ず任されきった事を伝える為に、
お客様は何かを気にかける事無く帰られましたと、君主に報告する。

 

門を入る場合は、
身体を丸める。丸めるのは形だけでなく、気持ちもである。

この時、門の中で立ち止まらない。

土足なので、門のしきいをふまない。

 

座るべき場所から壇上へ呼ばれた場合は、
どっと魅力があふれ出し、足取りは元気で軽くなる。

まるで喋る事のできない人に似ていた。

 

指名されて整え、君主の前に上る場合は、
身体を丸める。

気を遮断して、まるで息をしていない人に似ていた。

 

そこから降りる場合は、

一番良い状態に匹敵するたくましい顔の色をし、心が和らいでいるようである。

階段を降りる時は小走りですすみ、翼のようである。

 

元の席に戻った場合は、手早く済ませ、他人事ではないようにした。

 

国を象徴する大切な宝物を扱う場合は、
身体を丸める。その宝物より自分が勝っているようにしない。

 

持つ時は、
挨拶をする時の手の位置以上には揚げず、受け取る時の手の位置以下には下げない。

どっと警戒心があふれ出し、小股かつすり足で歩く。

実際に謙虚に身を徹しながら贈り物をもらったかのように、気持ちを表現する。

実際に公的な自分の魅力的な姿を、ハッキリとあらわしている。

 

その後の使者同士での懇親会は、うちとけて楽しそうにする。


≪状況の推測≫
孔子さんの姿を説明中。

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これ「曰く」ではないから、誰目線なのかわからないんだよね。まとめると外面がキレイだという話だね。
孔子さんを崇拝する人による「だったらいいな」話じゃないかと思うけど、模範的だという事は理解するよ!

白文

孔子於鄉黨 恂恂如也 似不能言者

 

其在宗廟朝廷 便便言 唯謹爾

 

與下大夫言 侃侃如也

與上大夫言 誾誾如也

 

君在 踧踖如也 與與如也

 

君召使擯

色勃如也 足躩如也

揖所與立 左右手衣前後 襜如也

趨進翼如也

賓退必復命曰

賓不顧矣

 

入公門

鞠躬如也 如不容

立不中門 行不履閾

 

過位

色勃如也 足躩如也

其言似不足者

 

攝齊升堂

鞠躬如也

屛氣で似不息者

 

出降

一等逞顏色 怡怡如也

沒階趨進 翼如也

 

復其位

踧踖如也

 

執圭

鞠躬如也 如不勝

 

上如揖 下如授

勃如戰色 足蹜蹜如

有循享禮 有容色私覿

愉愉如也

書き下し文

鄉黨においての孔子 恂恂の如くなり 似るは言が能うにあらずの者

 

其れ在るは宗廟や朝廷 便便の言 唯だ謹むは爾

 

朝、

與むは下の大夫の言 侃侃の如くなり

與むは上の大夫の言 誾誾の如くなり

 

君あるは 踧踖の如くなり 與與の如くなり

 

君が召して使うは擯

色は勃の如くなり 足は躩の如くなり

與みて立つ所の揖 左右の手と衣の前後 襜の如くなり

趨に進むは翼の如くなり

賓が退くは必ず復する命を曰く

賓は顧にあらずや

 

入るは公の門

鞠躬の如くなり 如くは容にあらず

立つは門の中にあらず 行きて履にあらずの閾

 

過つは位

色は勃の如くなり 足は躩の如くなり

其の言 似るは足るにあらずの者

 

攝され齊し升するは堂

鞠躬の如くなり

屛する氣で似るは息にあらずの者

 

出でて降りる

一に等する逞の顏の色 怡怡の如くなり

沒する階は趨に進む 翼の如くなり

 

復するその位

踧踖の如くなり

 

執するは圭

鞠躬の如くなり 如くは勝にあらず

 

上が如くは揖 下が如くは授

勃するが如くは戰の色 足は蹜蹜の如く

有るは循する享の禮 有るは容する色の私覿

 

愉愉の如くなり