論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.誘惑の多い都市部より、のどかな自然の中の方が自分を高められる?

答.外圧が少なければ、誘惑の絶ち方や自分のあり方は学べるだろうね。
  でも人間の事は、やっぱり人間から学ぶしかないんだと思うよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

えんは、きゅうがゆくがくをこのむがごとくにあらずなり
焉は、丘がゆく學を好むがごとくにあらずなり

私のような好奇心による探求をする者にはならない。という意味。

誰だって環境因子が違えば同じにはならない。しかし因子が少なければ育ちもしない。

5-27(119)

孔子

10軒しかない小さな村にも、皆から子と呼ばれる私と同じように、

心を安定させて正確に認知しようとする者は必ずいる。

 

ただ、どれだけ突き詰めたとしても、小さな村に居ては、

皆に囲まれて皆と交流している私と同じようにはならず、

結果、私ほど好奇心による探求を気兼ねなくする者にはならないだろう。

 

≪状況の推測≫
人里離れて修行しようとする者へ、学びには仲間との交流も必要だと助言中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

現代だと都心ほど同調圧力が強いから、人が多過ぎるのも問題だけどね。でも10軒は少なすぎるかもね。
ああーー、私も好奇心をかきたてあえる仲間が欲しいよーー! 苦楽を共にして切磋琢磨したいよーー!

続きを読む

問.自己判断で成長するなら、罪と罰の設定も自分で決めるべき?

答.自分の事は全部自分で決めたくとも、独りよがりになりかねないよ!
  最終判断は自分だとしても、参考意見をくれる仲間がいるといいね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

そのあやまちをみて、
そしてうちなるじをしょうするがあたうものなり
その過ちを見て、
そして内なる自を訟するが能たう者ものなり

過ちを見極める事と、自己の汚点の改善が事を同時に出来る者。という意味。

これは非常に難しい。自分には厳しくなったり甘くなったり、判断が鈍るものである。

5-26(118)

孔子

どちらかひとつのみだけなんだよな。

 

私は未だ見た事が無い。

過ちを客観的に過ちとして見る事と、

自分で内なる自身に過ちを改善させる事を、

同時に出来る者を見た事が無い。

 

≪状況の推測≫
人間の限界を超えて一人で成長しようとする者へ、「腹割って話し合える場と仲間が必要だ」と助言中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

自分の汚点を見つけると自信なくして落ち込むし、改善できる時はさして気にならない所なものなのよね。
これ、やれって言ってんじゃなくて、無理って言ってるんだと思う。支え合って成長していけるといいね!

続きを読む

問.「腹割って話そう」だなんて、相手に価値観を押し付ける時に使う手段だよね?

答.多数派は表面的で気分が良くなる話を好むから、疑いたくなるよね。
  でも、内面的な気難しい話で気分が良くなる人も、本当にいるよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

こうをし、おのおのがなんじのこころざしをげんする
盍をし、各が爾の志を言する

 

腹を割って各自の理想を語り合おう。という意味。

内なる本心は弱みになる可能性があるけど、時にはさらけ出すメリットを忘れないで!

5-25(117)

顏淵(がんえん:人名)と季路(きろ:人名(子路の事))が、

孔子のそばについていた。

 

孔子

あなたたちの言葉で、あなたたちの理想を、

腹を割って披露しておくれ。

 

子路

私が願うのは、

乗り物や衣服を友や仲と共有して壊されたとしても、

それでショックを受けない事です。

 

〔顏淵〕

私が願うのは、

善の邪魔をなくす事と、辛いと思いながらするお節介をなくす事です。

 

子路

願います。孔子さんの理想を聞きたいです。

 

〔子曰〕

衰えて死に近づいた者が、心安らかになる事と、

仲間や友を、正確に認知してあげる事と、

少数派で肩身の狭い思いをしている者に、寄り添って共感する事だ。

 

≪状況の推測≫
なんか仲間内でわいわい理想を語り中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

顏淵さんの願い「善を奢らない、労を見せつけない」かもしれないけど、フラットな生き方の方にしたよ。
孔子さんがこのお披露目会をやったのも、その三つをあわせた動機だったんだろうね。ブレない人だね!

続きを読む

問.堕落行為に誘われたら、どう断ればいい?

答.「やらない」だと食わず嫌いと思われるし、敵対しかねないよね…。
  「誰かと同じ事をする」だと派閥の問題になるから、断りやすいね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

きゅうもまたはじゆく
丘も亦恥之

丘は孔子自身の事で、他者と同じように自分も方針を改める。という意味。

「誰かと同じで恥とする」という主張は、やらない言い訳として説得力がある。

5-24(116)

孔子

理性が「それしかない」とドツボにハマるものや、

 感性が「もうどうにでもなれ」と暴走するものを、

良いなと思って心の底からやさしさが満ち溢れてしまう事は、

 

左丘明(さきゅうめい:人名)は違うと感じ、柔軟に心を入れ替えた。

私も柔軟に心を入れ替える。

 

心を歪ませてくる人に対し、

何も言い出せず、対抗策もなく、逃げる事もできないまま、

心を歪ませるような人を友とし続ける事は、

 

左丘明(さきゅうめい:人名)は違うと感じ、柔軟に心を入れ替えた。

私も柔軟に心を入れ替える。


≪状況の推測≫
人気取りする人を好む人が「人気取りしたら?」と助言してくる時に、対抗中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

恥だとする人がいてもさ、やりたい人はやりたいって気持ちを変えられなくね? 意識高い自慢みたいだわ。
ただ「恥とする仲間」がいる事は、防御には使えるね。こっちはこっちで良いと思ってやってます、ってね!

続きを読む

問.誰にでも好かれる人って、凄く良い人だから好かれるんだよね?

答.「みんなに好かれたい」という目的の人もいるから注意が必要だよ!
  人には相性もあるから、多数決で人柄の良し悪しは決められないよ!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

すのえんのこい
醯の焉の乞い

強い匂いで周りの気を引くかのような、誘導的な物乞い。という意味。

良い匂いにつられて近づいても、良い匂いを出してる本人が良い人かはわからない。

5-23(115)

孔子

微生高(びせいこう:人名)さんは、どっちかな。

正直すぎて人気者なのか、

はたまた、人気が欲しくて人気取りの方法を極めた人なのか。

 

どれだけ素直で正直な人でも、持ち前の個性がある限り、

人付き合いには一定の距離感や格差が生じるものだ。

 

しかし、人気取りが目的の場合は違う。

酢の匂いが否応なしに虫を寄せ集めるように、どんな個性の人でも寄ってきて、

そして対等に扱い、全員と人脈を築くものだ。

 

≪状況の推測≫
ファン同士仲良く推しアイドルにいいねする者へ、「アイドルの事を素直と呼ぶのはどうかと」と助言中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

これ現代だと深刻。素で交流する時、必ず「少しは人気取りして、こっちをワクワクさせろ」って怒られる。
みんな人気が欲しいし、人気者と癒着したいんだよね。でも私、演技って分別はつけといた方が良いと思う。

続きを読む

問.悪い人って、どうして悪い事をするの?

答.悪い事がしたくて悪事に手を染める人は稀だよ!
  みんな、良い気持ちになりたくて、ハメを外しちゃうだけなんだ。

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

おんをぜにもちいるはまれ
怨を是に用いるは希れ

歪んだ感情を「正しい行動基準」とする人は稀。という意味。

復讐には正義感が、腹いせには心の安定欲しさが、つきまとうものである。

5-22(114)

孔子

伯夷(はくい:人名)さんと、

叔齊(しゅくせい:人名)の兄弟は、

昔あった嫌な事を、心に留める事ない兄弟として有名だ。

 

怨みなどの曲がった心を、行動の根源的な指標にする人は、

ほとんどいないものである。

 

≪状況の推測≫
悪い人は悪い事がしたくてするんだと決め込む者へ、良い気持ちになりたくて悪へ堕落すると助言中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

この兄弟、譲り合って二人で国を出て、譲り合わないよその国の人が嫌で出て、餓死した二人なんだってね。
美談
だけど要点はそこでなく、心に決めて行動する時は、いい気持ちになる方にのっとるものだって事だね。

続きを読む

問.どうしてもわからないものって、そもそも問いがおかしいんだよね?

答.時期尚早だったり相いれなかったり、あわないものは確かにあるね。
  でも早合点でテコ入れ更新して、原作を消滅させるのはやめたげて!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

きょうかん ひぜんなるしょう
狂簡 斐然なる章

よくできているものを、意味がわからないから解体してつくりなおす。という意味。

わからないのは力量不足の可能性もある。目障りなのは共感するが、保存も大切!

5-21(113)

孔子

今は陳という国に来ているが、

とても帰りたい。

 

私の同志である未熟な後輩たちが、

美しく機能的に整えられて成り立っている大事な理念を、改悪している。

理念の中の各所にちりばめられた「知識に頼らない」という概念を、

見つけ次第に切り取って、書かれていなかった事にしていっている。

 

≪状況の推測≫
始祖様、嘆き中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

孔子さんの言葉の意味がわからなくて困ってるものだから、孔子さんの居ないスキにわかるようにしたのね。
前章の続きだね。弟子の改悪が「愚」であり、出来上がったのが「知」。信仰対象をでっちあげたんだね。

続きを読む