論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.「こんな時なら教えても良い」っていう例外はあるの?

答.死ぬ間際の遺言など、どうしても大事な場面では言うといいよ!
  その時も、相手が鵜呑みにしないように、配慮してあげようね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

わのちをめんずる ふしょうし
吾の知を免ずる 夫小子

少なからず一人前なあなたは、私が言った言葉を鵜呑みにしないで。という意味。

どうしても大切な事を相手に伝えたい場合でも、相手の自主性を優先する事!

8-3(189)

曾子に疾が有り

 

曾子

弟子達よ、よくきてくれた。聞いておくれ。

 

自分の足の、少しだけ先にあるものを、未知のドアを開けるように切り拓くんだ。

自分の手の、少しだけ先にあるものを、未知のドアを開けるように切り拓くんだ。

 

古い詩でいうように、

戦時のように警戒と緊張をしながら、

底なしの穴をのぞき込むかのように、

薄い氷の上を慎重に歩くかのように。

 

ただ、未来の事まで心配し過ぎて、今この瞬間がある事を疎かにしないように。

今は今、後は後と、キッチリ分別する。

 

私が今言った事は私個人の感覚であり、それを聞いたみんなにとってはただの知識だ。

こんな知識は鵜呑みにしないのが、立派に成人して自主性もある、きみたちだろう。

 

≪状況の推測≫
死にそうな時に弟子に向かって、鵜呑みにはしないでほしいけど言いたい事を言い中。

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未来の事を心配し過ぎると心ここにあらずになるよね。かといって楽観的過ぎるのも、得るものが少ない。
ほどほどの緊張感を得られるのが、比較的安全な手足の先と、今の事ね。どうしても言いたかったんだね!

白文

曾子有疾

召門弟子曰

 

啓予足

啓予手

詩云

戰戰兢兢

如臨深淵

如履薄冰

而今而後

 

吾知免 夫小子

書き下し文

曾子に疾が有り

 

召した門弟子に曰く

 

啓するは足の予

啓するは手の予

詩で云う

戰戰兢兢

如くは深い淵を臨む

如くは薄い冰を履く

そして今、そして後

 

吾れの知を免ずる 夫小子