答.動機や背景を考慮した上で、然るべき報いを然る分だけ受ける事だよ!
「なるべくしてなる」が、抜け道なく当たり前に存在する事が大事!
☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆
こうにしがしゆくはよくにあらず
苟に子がしゆくは欲にあらず
向上心ある者がする一時的な過ちは、心にやましさがあるわけではない。という意味。
だからといって何をしてもいいわけではないが、動機を考慮して裁く事は大切。
12-17(280)
〔季康子(きこうし:人名)〕
盗みが発生してショックなのだが……。
〔孔子〕
向上心ある者が一過性で行っているなら、欲深さでやっているわけではない。
それが過ちだと気付き、今後二度としないと肝に銘じる為には、起り得る工程だ。
経験不足の無知な若者には、慈悲と寛大さをもって対応してやってほしい。
とはいえ、
罰もなく、財産が手に入って美味しい思いをした事になってしまっては、
それは「盗み」ではなく、ただの「ご褒美」になってしまう。
自然に正しく「盗み」がどういうものかを体験するには、
一過性の必要な体験とはいえ、それ相当の正当な裁きが必要となる。
≪状況の推測≫
同情の余地がある盗人の処遇を考えあぐねる者へ、思考のポイントは二段階あると助言中。
論ジェルポイント
初犯などによる「執行猶予」がこの章の前半に当たる話だね。「子」と断定してるから逮捕後の会話だろう。
貧しさからくる盗みや、貴族への恨みからくる盗みなら、別の解決方法を孔子さんは提示するはずだもんね。
白文
季康子患盜問於孔子
孔子對曰
苟子之不欲
雖賞之不竊
書き下し文
季康子(きこうし:人名)盜を患いで孔子において問う
孔子對して曰く
苟に子がしゆくは欲にあらず
雖えども賞しゆくは竊にあらず