論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.政治を執行する上で、一番大事にするべき事は何?

答.新しい政策をする時は、新しくてわかりやすい名前をつける事だよ!
  国民が観客やお客様にならないよう、興味が出るような名前をね!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

くんしはめいをしゆく
君子は名をしゆく

新しい概念を作る事ができる君子は、新しい概念に名前をつけていく。という意味。

言語による名前からしか概念を得られない小人には、それを与えてあげる必要がある。

13-3(289)

子路(しろ:人名)〕

衞(えい:国名)の君主が孔子さんを歓迎して、政治を任せたとしたら、
孔子さんのリーダーシップは、魚釣りでいうなら何を釣り針につけて引っ張っていく?

 

孔子

必ずや正しい名づけだよ。

 

子路

名づけに正しいかどうかのセオリーがあるのかな?

孔子さんがそれをするのは、正しさに縛られている限り、長い道のりになるのだろう。

 

孔子

産まれたままの自然人としか言いようがないのが由(ゆう:子路の事)なのだろう。

自分の自然体を、共有可能な多様な概念でハッキリさせるのが君子なわけだが、
ハッキリさせる為の概念には、他者とも共有可能な名前がそれぞれついている。

その所において、名前を丸暗記すればいいというわけではないのが君子だ。

君子になる為の概念についた名前がボンヤリしているなら、
それは君子になりゆく門に蓋をするようなものだろう。

 

名前が正しくなければ、言葉が真に意味する概念に順じられない。

言葉が真に意味する概念に順じられないであれば、行事を成し遂げる事はできない。

イベントを成し遂げる事ができないのであれば、
真心で行動したり、臨機応変に相乗効果を発揮したりできない。

真心で行動したり、臨機応変に相乗効果を発揮したりできないのであれば、
国民は免れる事ばかり考えるので、国民に刑罰を受けさせる事でしか統率できない。

国民に刑罰を受けさせる事でしか統率できないのであれば、
国民は品格がなく、メッキで覆い隠したかのようにその人の自主性は衰えていく。

 

君子は自分の体験で得ら感覚に、名前をつけていく。

間違いなく、感覚から共有可能な言語を実現させるだろう。

体験が先で言葉は後に出来たから、口にする言葉は必ず実現可能なのだろう。

君子は、心に響かない冷めた伝統的な言葉を使わず、
世間的なとっかかりのない感覚から産まれた言葉を使う。

それも、新しい感覚を体験するまでの間、一時的に借用しているだけなのだ。


≪状況の推測≫
政治執行で一番大事な事は何かと問う者へ、内容よりもまずは「正確に伝わる事」を重視すると助言中。

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これで下句麗が産まれたのか。これは完璧主義の話ではなく、自分と親身かの話と捉えるべきじゃないかな?
「善行」は「あーはいはい飽きた」だけど、「SDGs」なら「ん、最新概念?」と興味は出るって話だよね。

白文

子路

衞君待子而爲政子將奚先

 

子曰

必也正名乎

 

子路

有是哉

子之迂也奚其正

 

子曰

野哉由也

君子於其所不知

蓋闕如也

 

名不正 則言不順

言不順 則事不成

事不成 則禮樂不興

禮樂不興 則刑罰不中

刑罰不中 則民無所錯手足故

 

君子名之

必可言也 言之必可行也

君子於其言無所 苟而已矣

書き下し文

子路(しろ:人名)曰く

衞(えい:国名)の君が待つは子、そして爲すは政

子が將する奚の先は

 

子曰く

必なるは正の名よ

 

子路曰く

有るは是かな

子がしゆくは迂なりし奚のその正

 

子曰く

野かな由なり

その所において君子は知にあらず

蓋する闕のごとくなり

 

名の正にあらずはすなわち、言の順にあらず

言の順にあらずはすなわち、事の成にあらず

事の成にあらずはすなわち、禮樂と興むにあらず

禮樂と興むにあらずはすなわち、刑罰の中にあらず

刑罰の中にあらずはすなわち、民に所が無く錯して手足は故めく

 

君子は名をしゆく

必ずは言が可なり 言をしゆくは必ずは行が可なり

無の所のその言においての君子 苟、そして已や