論語エンジェルの【誰でも君子になれる論語の現代語訳】

論語の原文を、何のひねりもなく素直に読んで、現代語に翻訳するよ!

問.自分と自分の身内の幸せに精を出していると、外の集団に対して排他的になったりしない?

答.本当にその通りで、外に憧れるのと同じで過剰な固定集団生活も厳禁。
  ただやっぱり基礎集団は特別。集団帰属の為の無礼は少しだけ寛大に!

☆★☆ピックアップフレーズ☆★☆

あにはそれぜんよ
豈はそれ然よ

宴の席では自然だよ。という意味。

ハッちゃけたペルソナの一つがあるからと言ってその人の全てがそうなわけではない。

14-14(328)

孔子

公明賈(こうめいか:人名)さん、
公叔文子(こうしゅくぶんし:人名)さんは、
裏表なく表現して、裏表なく認識できる人だよ?

 

彼は、
言葉による概念に縛られず、
自分にとっての常識以外をあざけ笑う事もせず、
名誉を得ようと出し抜くような事もなかったよ?

 

〔公明賈〕

表向きにはそうなっているが、
私は密告者によって表ざたになった過ちの事を言っている。

 

彼は、
あるべきタイミングでは確かに言葉にとらわれないが、
その状況が終わった後は、言葉の概念に縛られ、レッテルを張る事もあった。

対人関係において会っている時は笑わなかったが、
その状況が終わった後は、可笑しな点を笑う事もあった。

義理人情で行動している時は名誉を得なかったが、
その状況が終わった後は、得るものを拒否せず得る事もあった。

これらは、誰か別の人に圧力をかけられてやった事ではない。

そう話を聞いている。

 

孔子

それは自然だよ。

普段と違う事があっても、よく表現と認識をして、表裏なく受け入れるからといって、
普段と違う事に無関心というわけではない。

むしろ鋭い観察力があるから分別がつくともいえる。

宴の席でご馳走に囲まれながら、身内だけの話の話題を探す時に、
普段と違う体験をネタにするのは自然だ。

そういう時は話す相手に合わせて、紳士的ではない言い方になる事もあるだろう。

盛り上げる為に少し過激な表現になる事もあるだろう。

しかし、宴というものが、そういうものなのだ。

宴の席で身内だけに見せる砕けた姿があるのは自然だよ。


≪状況の推測≫
「彼は外と内で大分違うから外面は嘘をついている」という者へ、内は内で外は外だと助言中。

論ジェルポイントf:id:rongel:20210301113450p:plain

誰に対しても同じ対応をするのが裏表ないって事ではなく、私利私欲で捻じ曲げないのが裏表ないって事ね。
でも身内が変なサブリミナルにならないか心配だよ。あと若年期に裏でそれされたら多分耐えられんよ(笑)

白文

子問公叔文子於公明賈曰

信乎

夫子

不言 不笑 不取 乎

 

公明賈對曰

以告者過也

夫子

時然後言 人不厭其言

樂然後笑 人不厭其笑

義然後取 人不厭其取

 

子曰

其然 豈其然乎

書き下し文

子、公明賈(こうめいか:人名)において
公叔文子(こうしゅくぶんし:人名)を問いて曰く

信よ

夫子

言にあらず 笑にあらず 取にあらず よ

 

公明賈對して曰く

もってするは告者の過なり

夫子

時、然る後に言 人、厭にあらずその言

樂、然る後に笑 人、厭にあらずその笑

義、然る後に取 人、厭にあらずその取

 

子曰く

それ然 豈はそれ然よ